サン=サーンス/動物の謝肉祭「フィナーレ」

フランス物結構好きなんだね、と言われることがある。
昨日書いた「亡き王女のためのパヴァーヌ」もそうだけれど、同じラヴェルの「ボレロ」などは、中学生のころジョルジュ・ドンによるバレエのビデオをテープが千切れるまで見たし、数年前の演奏会ではドビュッシーとラヴェルを弾いた。
中学生のころ、ひとつ年上の同門の先輩が弾くドビュッシーの「西風が見たもの」を発表会で聴いて、世の中にはすごい作曲家がいる!と感嘆したものだ。
リストの曲でいうと、ハンガリー狂詩曲や超絶技巧練習曲より、サン=サーンスの「死の舞踏」の編曲が好きだったりする(いちばんすきなのは「ダンテを読んで」)。

今回は、そんなフランスの作曲家から、サン=サーンスの「動物の謝肉祭」より「フィナーレ」を紹介したいと思う。
ところで、「サン=サーンス」の「=」の部分って何を意味しているんですか?

「動物の謝肉祭」は1886年に作曲された14曲からなる組曲で、亀、にわとり、象、人間などさまざまな動物を模した小曲で編成されている。
もっとも有名な曲は第13曲の「白鳥」だろう。
この組曲は白鳥を除くすべての曲が、サン=サーンスの死去まで出版・演奏が禁じられていた。
これは、組曲のほとんどが既存の曲をモチーフにした風刺を意図して作られていたからで、「象」という曲では古典楽曲を重苦しく古めかしい様子でアレンジしていたり、人間をモチーフにした「ピアニスト」という曲では、音楽性のない単調な繰り返し練習を揶揄するような表現を用いたりしている。
サン=サーンス自身により禁止されていたので、今でいう「炎上予防」のようなものだったのだろう。
フランス人の風刺癖が強く表れたこの曲だが、サン=サーンスは自身の作曲による前述の「死の舞踏」も「化石」というタイトルでアレンジしているのだ。

前置きが長くなったが、まずは「フィナーレ」を聴いてみてほしい。
室内楽編成にピアノが2台というとても珍しい構成で、動画で見るとピアノだけでなく管弦パートも非常に難易度の高い曲であることが良く分かる。

軽快な主題から始まり、これまでの曲がダイジェストのように演奏されるのがとても楽しい曲だ。

コロナ禍と言われる時代の前、5年ほど前だったと思う。
教室の発表会でこの曲を生徒全員と先生でソロで弾くこととなり、私は「おんどりとめんどり」を担当した。
「おんどりとめんどり」はとても簡単で、なんと本番前日のレッスンで楽譜を渡され、ほぼ初見で弾くことになったのだった。
「先生は何を弾かれるんですか?」と尋ねる私に、先生はこともなげに答えた。

「フィナーレだよ~」

サン=サーンス作曲「動物の謝肉祭」より「フィナーレ」、ピアノソロ編曲版です。お聴きください。
(演奏は先生ではありません)

 

シェアする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

コメントする